変えたのは、ひとつだけでした
パン教室を始めて14年になります。
振り返ってみると、ずっと同じやり方を続けてきたわけではありません。
むしろ、途中で大きく変えたことがひとつだけあります。
それは、稼働日数を減らすことでした。
頑張っていた頃の自分
教室を始めた当初は、とにかく予約を埋めることに必死でした。
空いている日があれば「もったいない」と感じて、できるだけ多くの日程を開放する。
生徒さんが増えれば増えるほど、それは順調に進んでいる証拠だと思っていました。
でも、正直なところ、体力的にも気持ち的にもずっと余裕がありませんでした。
教室のことを考えていない時間がほとんどない、というくらい、
頭の中も予定表もいっぱいだったように思います。
減らそうと思ったきっかけ
子どもたちの進学や独立が重なり、生活のリズムが変わったタイミングがありました。
それまで当たり前だった忙しさが、
急に「本当にこのままでいいのかな」と疑問に変わった瞬間です。
そのとき、ふと立ち止まって考えました。

子育て真っ最中の頃のように、がむしゃらに頑張ることが、
これからの自分に本当に必要なんだろうか、と。
親の介護のこと、自分や夫の体調の変化のこと。
これから先を考えていくと、今までと同じペースで走り続けるのは
どうも違う気がしてきたんです。
長く転勤族の妻として、知らない土地でひとり子育てをしてきた時間が長かったこともあり、ようやく自分のことを考える余白ができた、というのもあります。がむしゃらに頑張る働き方には、もう体力的にも気持ち的にも合わなくなっていました。
実際に変えたこと
やったことはシンプルです。教室を開く日数を、思い切って減らしました。
新しいメソッドを取り入れたわけでも、価格を大きく変えたわけでもありません。
ただ「稼働日数を減らす」という、それだけです。
最初から大きく減らしたわけではありません。
月に1日だけ、絶対に開催しない日を作ってみる。
それくらい小さなところから始めました。
「これくらいなら、私にもできるかも」と
思えるところからで十分だったんです。
変えてみてどうなったか
不思議なもので、日数を減らしたことで教室の質が下がることはありませんでした。
むしろ、ひとつひとつの回に、これまで以上に丁寧に向き合えるようになった感覚があります。
そして何より、暮らし自体に余白が戻ってきました。
予定に追われるのではなく、自分のペースで一日を組み立てられる。
稼ぐことよりも、長く安定的に続けられることの方が、
今の自分には大切なのだと、あらためて気づかされました。
もし今、予定を詰め込みすぎているかも……と感じているなら、
いきなり大きく変える必要はありません。
まずは1日、あえて何も入れない日を作ってみる。
それだけでも、見える景色は変わってくるかもしれません。
いつもの暮らしを見失わないために
先日の熊本での地震のとき、ここ福岡も大きく揺れました。
こういう出来事が起きたとき、気持ちにも時間にも余白がないと、
焦りや不安がどんどん押し寄せてきます。
逆に、少しでも余白があれば、いつも通りの何気ない暮らしを見失わずにいられる。
そのことを、あらためて実感しました。



50代から働き方を見直すというのは、単に楽をするためではなく、
こうした「もしも」のときにも自分を保っていられるための
備えでもあるのかもしれません。
今、たどり着いた形
今は、新規のご相談も最大2名までとさせていただいています。
数を追うのではなく、ひとりひとりとじっくり向き合う時間を大切にしたい——
稼働日数を減らした経験が、今の働き方の土台になっています。
若い時のようにガムシャラに前進し、ガツガツ働くことよりも、
暮らしも気持ちも余白を持ちながら、長く続けていきたい。
そう思う方と、これからも丁寧にお付き合いしていけたらと思っています。



同じように「これまでのやり方を、少し見直したいな」と
感じている方は、プロフィールページもあわせて
ご覧いただけたら嬉しいです。
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